2016年9月18日日曜日

『加曽利貝塚』

千葉市にあります。

すっごい広い!
東京ドーム3個分だって!

約5,000年前の縄文中期~約3,000年前の
直径130mでドーナツ形をした北貝塚と、
長径170mで馬のひづめの形をした南貝塚が連結した
8字形をした巨大な貝塚です。

周囲の公園が
落葉広葉樹の森になってて
今は栗やドングリがいっぱい落ちてた。






博物館では
学芸員のお兄さんに声を掛けて頂き
直接解説して頂く幸運に!

イボキサゴって知ってますか?
ちっちゃい巻貝なんだけど
ここの貝塚の8割を占めている貝です。
貝塚というと2枚貝が積み重なっているイメージですが
これが違うんです。
見ると「これを食べるにはちょっと・・・」って大きさです。
どうやらこれは「出汁」に使っていたのではと考えられているそうです。
へー!
グルメだなぁ。
さっき見た木の実をゆでて出汁入りのスープで食べてたのかも。

貝塚層の断面が展示されているのですが
とにかくすっごい量の貝が積み重なっています。
狩猟採集の生活をしているのに
何千年も定住していたからなのですが
いやぁ、食べに食べたんですねぇ。
武器は全然出てきてなくて
平和だったこともわかります。
自然が豊か(=気候が温暖)だと言うことは
素晴らしいってことが本当によくわかります。

今回は学芸員さんから聞いた小ネタです!

その1
狩りの仕方

弓を構えて射貫くなんてことは有り得ないらしい。
構えている間に気配で逃げられちゃう。
どうしてたかっていうと
獣道に落とし穴を仕掛けておいて
そこへ弓で射掛けて追い込んで行くんだって。
そしてその落とし穴の中はどうなっていたか?
先を削った鋭い杭が敷き詰めてあるイメージがありますが
そんなことしちゃうと獲物が死んじゃって
肉が傷んじゃう。
蹴って逃げ出さないようにするだけで
とがってはいなかったんじゃないかと。

へーっ。

その2
竪穴式住居は地面からいきなり屋根があったか?

竪穴式住居にはかならず煮炊きをする場所があったらしい。
ってことは煙を出さなくちゃいけなくて
屋根のてっぺんからだけじゃぜんぜん抜けなくて
おそらく地面から少し空気を通す面があったんじゃないかと。

この話を教えてくれた学芸員さん、
なんでも自分で検証してみるらしくて
竪穴式住居で煮炊きすると煙が充満して
自分が燻製になっちゃうって。

その3
丸木舟の使い方

博物館には丸木船が展示されているんだけど
これでホントに漕いで行けるのかしらん?というものです。
底に引きずった跡があるものがあって
どうも
物を運ぶのにも使っていたのではないかって。

← こんな感じ?

へー。

その4
貝殻の使い方

魚のうろこを落とすのに使います。
学芸員さんが実際使ってみたら
うろこがくぼみにたまって飛び散らず
すっごく便利なんだそうです。

知り合いの学芸員さんは
子供が小さい時からうろこを取るときに使わせて
10年間つかったらどうなるのかを実証しているそうです。

そのお子さんに10年間使った感想を聞いてい見たい(笑)

いやぁ、
今回はすっごい楽しかったし、
ためになりました。

ってことで
今日も頭の中にガラクタを詰め込んだ一日でした。